こんにちは。imaテスターの石毛です。
今回はエンジン流しとパラシュートアンカー流しについて自分の考えを書いてみたいと思います。
一昔前まで一つテンヤ船の操船では、パラシュートアンカー流しが主流でした。
しかし、近年では、ソナーや魚探などの船内装備の発達により、
パラシュートアンカー流しとエンジン流しをうまく使い分けて
一つテンヤ真鯛の釣果を上げている船宿さんも多くあります。
<流し方の違い>
①パラシュートアンカー流し
・広大なエリアで風に船首を向け、海中にパラシュートを入れて
潮流と風を利用し一定スピードで船を流す方法です。
②エンジン流し
・ポイントが狭い時にピンポイントで真鯛を狙う時に使われる方法です。
上記でザクっと述べてありますが、この船の流し方は他の釣りで多く用いられる操船の仕方でもあります。
例)五目船・コマセ船・太刀魚・ヒラメ(時期や場所によって横流し)
全てが魚探の反応や海底形状の変化(根・漁礁)に対して
潮流や風に流されないように船をその上に止める船長の技術でもあります。
若干ですが、船長の操船によっては癖も出てくるので全部ではない事を初めに断っておきます。
エンジン流しは、船長も舵から手を離すとポイントから船が外れてしまう為、
プロッター(海上のナビゲーションシステム)魚探と睨めっこしつつ周りの状況に気を配りながらの忙しい操船です。
こういう場合は、船が上下左右に動く事を考慮し、
レンジセッター8~13号を使用する事が多いです。
また、船の動き幅もパラアンカー(パラシュートアンカーの略)流しより大きいです。
そのため、テンヤをステイ時のヒットではフッキングが遅れて飲まれる事を軽減する為、
フックシステムは大鯛仕様に変更することをオススメします。
テンヤの重さ・潮型・水深・船長の操船などを考慮して15mほど前方にテンヤをキャストし沈めていきますが、
ここで私が一番気を遣うポイントがラインの入水角度とテンヤの姿勢です。
これはパラアンカー流しでも同じです。
パラアンカー流しでは、ある一程の流れに対しての釣りになる訳ですが、
エンジン流しは船長の操船により船を前に出したり、後ろに下げたり、
さらに船首を右へ左へと振ることが多いです。
よってパラアンカー流しより、エンジン流しは不安定な状況化の釣りになることが多いということです。
アングラーにとって不安定材料が多い釣りにはなりますが、船長の操船により間違いなく足下に魚は居ます。
ラインが前後左右に角度が付くと船長は船をポイントや反応に対して補正をし、
船長の操船に対していかに自分の仕掛けをシンクロさせるかが釣果を伸ばせるポイントであると考えます。
通年エンジン流しで一つテンヤをする船宿さんは少ないですが、エンジン流しとパラシュートアンカー流しを臨機応変に行う船宿さんは多いです。
私の考えるエンジン流しでの釣果は、上記で述べる事から船長とのタッグでの釣果だと思っています。
真鯛とのバトルに挑むためにも是非とも、最強タッグを組める船長を探してみてください。
全国に素晴らしい船長さんたちは沢山居ますから!!!
先日エンジン流しで釣った特鯛8.1kg
<当日データ>
鹿嶋沖 水深37m 漁礁
潮流:0.2ノット
風:北東10m強
波高:2m~2.5m
船長:鹿嶋港 不動丸 加瀬秀和
<タックル>
ロッド:オリジナルテンヤロッド2.55m Mクラス
リール:レバーブレーキ付きスピニングリール3000番
ライン:PE0.6号(サンライン PEジガーULT8本組)
リーダー:2.25号(サンライン パワーストリーム2.25号)
テンヤ:imaレンジセッター(オリジナル)10号「K-1レインボー」(フックは大鯛仕様に変更)
imaテスター 石毛卓